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Dear おじいちゃん2

思い出が多すぎて。

後悔が多すぎて。

ちょっと(すごく)長くなります。
おじいちゃんの横に座り、
涙が止まることはなかった。

顔を見ては、謝り
頭を撫でては、謝り。

おばあちゃんの時は、「おばあちゃんも楽になれたんだから」って思えた。
でも、おじいちゃんは、そうは思えなかった。

その理由がいくつかあって。

長男夫妻と10年程同居していたおじいちゃんたち。

老いた夫婦の面倒は大変だったと思う。

でも、ここ最近は食べたものを吐いてしまうおじいちゃんは
自分の食べたいものがずっと食べられなかったのだと聞き悲しくて泣きました。

おじいちゃんは、お母さんにこっそり
「おれは、(吐いてしまうけど)何でも食べられるんだ。食べたいんだ。」
と言ったそうです。

でも、長男のお嫁さんはお見舞いに来てくれた方がおじいちゃんに出すものを

「あ、それは食べさせないで」

と、全て取り上げていたそうで。

一口でいい、食べさせてあげたかった。

私の食いしん坊はきっとおじいちゃん譲りなのかもしれない。


小学校から、キノコの食べられない私は、
夏休みにおじいちゃんの家に行く度に出る舞茸尽くしのご飯が辛かった。

でも、おじいちゃんがわざわざ私たちのために作ってくれたご飯だったので
いつも「おいしいおいしい」と食べていた。
おじいちゃんは、きっと私が舞茸好きだとおもってたんだろうな。

食べたいものを食べさせてくれた。
おいしいご飯を用意してくれた。

戦争で、ろくにご飯が食べられなかった話も聞いた。

そんなおじいちゃんが、また、ご飯を食べられなかったと聞いて
悔しくて仕方なかった。

バケツ抱えさせてでも食べさせてあげたかった。


亡くなる1週間前、病院に入院したおじいちゃんは
3食ちゃんとご飯が食べられたそうだ。
病院食では、満たされないよね。
食いしん坊の私にはわかるよ、おじいちゃん。

筋子も、たらこも、煮物も、てんぷらも、フライも、
お刺身も、焼き鳥も、なす焼きも、おいしかったよね。

食べたかったよね。


その病院は、おばあちゃんが亡くなった病院なので、
家を出る時おじいちゃんがこう言ったんだって。

「いやらなぁ、あの病院は。俺もここ(家)に帰ってくる時は死んだ時かもしれんなぁ。」



部屋で横たわっていたおじいちゃん、何が言いたい?
ここで死にたかったと、叫んでいいのに。
いろんなものが食べたかったと、叫んでいいのに。
黙ってなくていいのに。


ずっと、時計の仕事をしてきたおじいちゃんは、
地元の新聞にも載ったことがある。
時計の修理の天才だった。

そんなおじいちゃんも現役を離れ、
今は月に3回、デイサービスに行っていたと前に聞いた。
デイサービスでサービスをされてるのかと思ったら、
事務処理をしに、「通勤」していた。

95を超えたおじいちゃんが。

先月の16日に様子がおかしくなったおじいちゃんは、
お見舞いに来てくれるデイサービスのスタッフさんから
「おじいちゃんが来てくれないと、事務処理が溜まってしまって困るよ」
と、言われると
「そのままにしててくれや。俺が行ってやるすけ、そのまま置いておいてくれや。」
と、答えたそうです。


長男のお嫁さんはおじいちゃんが痴呆だと言っていたけど
スタッフさんも、他の人もそんなことは全然ないと言ってくれた。

寝たきりになった時だって、お母さんにオムツを2枚履かせてくれと言ったんだって。
もし、失敗しても一枚こっそり捨てておけば失敗したと知られなくていいからと。
かっこつけだよ、おじいちゃん。もう、立派なおじいちゃんなのに。

それでも、どうやってやったか、ちゃんと尿瓶におしっこをして
なんでも自分でやれるところを一生懸命見せていた。


そんなおじいちゃんが、亡くなる数日前、母に言った言葉が悲しかった。

「もう死のうと思って、舌を噛み切ろうとしたら、入れ歯がなかった。
 それじゃぁ、首を吊ろうと思ってみたけれど、立ち上がることができなかった。
 俺は一人じゃ死ぬこともできない。」



戦火を生き延びた人間が、死にたくなる世の中なんておかしいよ。
悲しいよ。



泣きながら、時間が過ぎて行き
業者の方が来て、おじいちゃんの体をキレイにしてくれ
最後に硬く閉じられたおじいちゃんの唇に
お茶でぬらした麺棒をそっとなぞってあげるんだけど、
死んでから、こんなもの与えられたって!
枕元に置かれたてんこ盛りのご飯さえ、腹立たしく思えてきて
悔しくて悔しくて悔しくて、涙が枯れることはなかった。

私は、御通夜、お葬式と
おじいちゃんの前でご飯を食べることができなくなった。
食べたかっただろうおじいちゃんを思うと、
箸を持つことがためらわれた。

食べることが供養だよ、と言われても
食べられなかった。

きっと、そんなに不味いご飯はないと思う。



布団で寝ているおじいちゃんは肌色もよく、眠っているみたいだったのに
納棺されてしまったおじいちゃんは、本当に死人になってしまった。


泣きながらもバタバタと事が進んで行き、
セレモニーホールへ向かうマイクロバスの到着と
おじいちゃんの出棺が重なった。

お母さんと、コートを取りに奥の部屋に行っていると
家の前で「パーーーン パーーーーーーーン」とクラクションの音が聞こえ
それを聞いた母が、コートを落として

「おじいちゃん、もう帰ってこれなくなっちゃう!!!!!」

と、泣きながら玄関に向かって走っていってしまった。

私は、母が落としたコートを持って母の後を追いかけた。

お母さんが、小さな子供に見えた。


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■名前■latte

■年齢■S51年生まれ

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■その他■
自他共に認めるバレーバカ。
仕事着より、普段着より、断然ジャージが似合いつつある今日この頃。

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